コース 1真土山を越えて

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橋本市エリア, 万葉故地

大我野

妻の社(つまのもり)の地を過ぎて紀の川筋をしばらく西下すると、万葉故地・大我野にさしかかります。現、橋本市西部の東家から市脇の辺りです。平安朝から戦国期に見える荘園名「相賀荘」に、その名を確認できます。

大和やまとには聞こえ行かぬか大我野おほがの竹葉たかは刈りいほりせりとは

(大意)妻のいる大和へ聞こえていってくれないかなあ。大我野の竹の葉を刈り敷いて、私はわびしい仮寝をしていると。

※大宝元年の紀伊国行幸の折の作です。行幸従駕の宿りでも、下級官人は竹の葉を刈り敷いてのわび寝であったのでしょう。旅寝の侘しさとそれ故に一層つのる大和恋しさが歌われています。

(巻九、一六七七)

 平成29、30年度文化庁文化芸術振興費補助金

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